日本商工会議所は、地域への関心を高めることを目的とした「ご当地検定」を開催しています。
その中でも長崎県は、長崎商工会議所が主催している長崎歴史文化観光検定、通称「長崎検定」が開催されており、毎年年度末のこの時期に試験が行われます。
そんな長崎検定とは一体どういうものか、今回の記事で一挙にご紹介します。
長崎検定とは?
各地方自治体がその土地の歴史や名産品、観光や伝統文化を次世代に継承することを目的に実施されている検定試験の長崎版です。検定試験に合格すると、その地方について一通り学び終えた目安になり、合格証が進呈されます。
長崎検定の合格証は飾って誇るだけでなく、長崎市内各地の施設で優待特典を受けることができます。優待特典リストは以下から確認できますので、ぜひ覗いてみてください。
また、長崎検定は3級・2級・1級と分けられ、難易度や受講料は級によって異なり、以下のようになっています。
なお、1級のみ再チャレンジ受験料が4400円だそうです。
試験の内容もとてもユニークで、長崎市を中心とした歴史・文化・観光をベースに構成されているだけでなく、番外編として、毎年テーマを設定されてそれに沿った出題も加わります。
2021年度は長崎開港450周年ということもあり、長崎港がテーマなのかもしれませんね。
試験の回数は年度末のこの時期1回のみ。毎年この時期に照準を合わせて受験者は日々勉強しているそうです。
試験対策方法は?どうやって勉強するの?
先ほどご紹介した通り、長崎検定はガチでハードな試験です。毎年、長崎の歴史や文化を知り尽くしたレジェンド達が必死に問題を作成しています。
長崎商工会議所が発行している「長崎歴史文化観光検定 公式テキストブック」。価格は税別1800円。
そんなハイレベルな長崎検定。実は公式のテキストブックがあるんです。それを勉強していけば、3級と2級はほぼ合格できるとのこと。
長崎検定の公式テキストは以前ご紹介した古川町の本屋さんであるブック船長に常備してあります。他にもみらい長崎ココウォークのTSUTAYA BOOKSTOREや長崎歴史文化博物館など、長崎市内いくつかの書店で取り扱っていますので、お近くの本屋さんでチェックしてみてください。
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画像引用:長崎検定ホームページ(http://長崎検定.jp/kakomon.jpg)
また、長崎市役所の向かいにある長崎商工会議所では長崎検定の各回の過去問題が販売されています。値段はそれぞれ220円で、郵送でも購入できるとのことです。試験対策を万全にしたい方は過去問題を購入しても良いかもしれませんね。
難易度はベリーハード?長崎検定1級の謎
これまでにご紹介した長崎検定。その最高の級となる1級は、絶望的な試験難易度だと言われています。
なんと長崎検定1級の合格率は、わずか4.8%…。
1級を受験するには、長崎検定2級の合格が必要です。さらに1年に1度しか行われない試験のため、1級を受験するまでに最低でも2年は必要ということになります。
1級で出題される問題は先述の通り全問記述問題で、高度な長崎の知識と同時に『長崎の魅力を発信でき、次世代への語り継ぎや他人にガイドできるレベル』が求められます。なお、合格基準は2級と3級は70%以上の得点率ですが、1級は80%以上が必要です。
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「1級は通す試験ではなく、いかしにして合格者を減らすかに尽力している。そうすることで、1級の価値の高さをキープしている」と、長崎検定の問題の作成経験のある方がおっしゃっていました。
なお、「長崎検定1級の会」という1級保持者のみ入会できる団体もあるそうです。
終わりに
長崎の魅力、特に歴史や文化を本気で学ぶことができる長崎検定。地域愛があればあるほど合格に近づき、最難関の1級を取得できれば地元長崎人から一目を置かれること間違いありません。
長崎を含む各地域loversの皆さん、ぜひその地域を対象とした検定試験を探して、受験してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。