来たる2022年9月23日に、いよいよ西九州新幹線が開通します。
それに伴い、西九州新幹線開業準備実行委員会(事務局:長崎県)がひっそりと「長崎県推し魚PRキャラクター」を作成していました。
推し魚(おしうお)を紹介している5人の個性豊かなキャラクターは、全員が長崎名産高校に通っている生徒の設定です。また、5種の魚はいずれも長崎県が生産量1位の魚種で長崎が「今、最も推している魚」になっています。
さらに5人のキャラクターを見ていると、それぞれの推し魚の個性が反映されていましたので、今回の記事では「長崎県推し魚PRキャラクター」に登場するキャラクター『長崎のお魚PRしちゃい隊』の紹介と、海洋・水産の知識を持つ仲間と共に、推し魚キャラの元ネタについて解説してみようと思います。
「長崎県推し魚PRキャラクター」について
長崎県推し魚PRキャラクターは、WEB又は電話での簡単な届け出により、商品やパッケージ等への商用使用も可能です。キャラクター使用の際には、キャラクターのイメージを損なうような方法で使用しない、定められた色・形等を正しく使用する、物品等への著作権表示を行うことなど、注意事項を守ることで使用できます。
使用取り扱い要領:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/cms/wp-content/uploads/2022/06/使用取扱要領.pdf
使用ガイドライン:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/cms/wp-content/uploads/2022/06/使用ガイドライン.pdf
詳細はこちら:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/news/628
使用届出フォームに入力した翌日には、ご担当者から使用許可のご連絡をいただきました。
解説メンバー紹介
瓜生:ながさきログ管理人。長崎大学水産学部在学中。好きな魚はレンコダイ。
てっちゃん:鹿児島大学水産学部出身のカヤックインストラクター。
yui:魚人の部屋(https://uobito.jp/)の管理人で水族館職員。
Takato:瓜生・てっちゃんと同級生で、yuiと同じ水族館職員。
アジを愛して長崎へ!PR隊長、前波 碧参
■キャラクター紹介 (引用:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/news/628)
前波 碧参(まえなみ さなお)
長崎名産高校に県外から転校してきた1年生、前波碧参は引っ越してきて間もなくたまたま立ち寄った定食屋でアジ料理を食べ、そのあまりの美味しさに感銘を受け、長崎の魚のファンとなる。
入学してすぐ「お魚同好会」に入会し、生徒会長(佐原 師代)や副会長(黒崎 有悟)たちと出会うのだが、もっと長崎の魚の魅力を色んな人に知って欲しいと「長崎のお魚PRしちゃい隊」を勝手に発足。隊長を自称し、他の4人を巻き込み、それぞれが推す長崎の魚、「推し魚」をPRしていく。活発で思い立ったらすぐ行動するタイプ。
瓜生
–初見で見て一番の好み。セミロングの髪と、高校生らしい健全な足に脱帽しています
てっちゃん
–躊躇のない変態宣言。さっさと退出しろ
Takato
–仕事で「長崎の魚PRしちゃい隊」に近い「#さしみシティ」にも関わっているから、彼女がやってる活動って他人事ではないんだよなあ
yui
–名前を見てすぐイメージついたのは、「参」の漢字です。当然、魚へんを足せば「鯵(アジ)」になります。それと、それぞれのキャラにイメージカラーがあるみたいですね!名前の「碧」は青や緑の意味合いがあるので、アジ推しになるのもわかります!
瓜生
–ところで、このアジフライのヘアピンってどこに売っているんだろう・・・
『長崎のお魚PRしちゃい隊』隊長である前波さん。彼女の情熱がどんな変化を長崎にもたらすのか、とても楽しみです!
マグロの研究者を志す生徒会副会長、黒崎 有梧
■キャラクター紹介 (引用:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/news/628)
黒崎 有梧(くろさき ゆうご)
長崎名産高校3年生で生徒会副会長。性格は真面目一直線。次世代養殖の研究をしている父の影響を受け、彼もまた日々養殖について学び、研究している。彼が一度養殖知識を披露し始めると、早口で呼吸する間もないくらいで、泳ぎ続けるマグロのように完全に説明し終えるまでは止まらない。
瓜生
–追加情報:身長182cm
yui
—勝手に設定を追加しないでください・・・まあ5種の推し魚の中では一番デカいですよね
瓜生
–とりあえず名前から見てみようか。西海市近くにある「黒崎」漁港がモデルなのか?それともクロマグロの「黒」と長崎の「崎」で黒崎?
てっちゃん
–どっちかだと思うけど、「有」に魚で鮪(マグロ)なのは間違いない
Takato
—下の名前は「悟」じゃなくて「梧」なのはなんでだ?
梧の木
てっちゃん
–いまググったんだけど「梧」って訓読みで「アオギリ」って読むんだわ。長崎って、被爆したアオギリが平和の象徴としてよく知られているから、きっとそれに絡めた名前なんじゃないかなあ
瓜生
–でも、こっちのキャラクタービジュアルには「悟」って書いてあるぞ
・・・・・・あ。
瓜生
–これは誤字…なのか?謎が深まるばかり
yui
–それはそうと、クロマグロは英語でBlue fin tunaと呼ばれていますので、クロと言いながら実際は青っぽい黒なんです。だから彼のイメージカラーの青と黒を混ぜた色はクロマグロそのものだなと感じました!
てっちゃん
–いい感じに締めてくれて助かったわー
名前にたくさんの意味が込められている、研究者志望の黒崎くん。彼が長崎大学水産学部に進学する日も遠くない・・・!?
フグに着目するPR隊のムードメーカー、龕場 黄虎
■キャラクター紹介 (引用:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/news/628)
龕場 黄虎(がんば ここ)
長崎名産高校2年生。性格はのんびりでマイペースだが、少し短気で怒ると頬を膨らませ、相手を威嚇する。大きくて威厳があり、まるでフグの王様で顔がキモかわいいという理由で特にトラフグが好み。養殖トラフグ生産量は長崎県が日本一であり、そこに目を付けているということで、生徒会副会長(黒崎 有悟)に一目置かれていることから、副会長に誘われて「お魚同好会」に入会している。
瓜生
–真っ先に注目したのはルーズソックス。1990年代に流行ったものが、最近再流行しているらしい
てっちゃん
–目の付け所がシャープ…じゃない!頼むから魚の話をしてくれ
瓜生
–このキャラは天然入ってそうだよな。アホ毛も生えてるし。
yui
–そんなフワフワしたファッションの中にも、ちゃんとトラフグの意匠は引き継がれていますよ。例えば、首にかけているヘッドホン。デフォルメのキャラクターの方がわかりやすいですが、ちゃんとトラフグの模様になっています。
そして、左右の髪留めの下についているヒラヒラ。僕は最初からこれがトラフグのヒレにしか見えていないです。
Takato
–-怒ると頬を膨らます、という絶滅危惧なツンデレ表現もちゃんとトラフグの特徴とマッチしているからなあ・・・。さすがだぜ。
瓜生
追加特徴:某プロサッカーチームと某プロ野球チームのファン。大学生時には山口県で有名なヒレ酒にどハマりし、酒豪となっていくのはスピンオフ作品で・・・
yui
–名前だけで勝手に特徴追加しちゃダメっすよ…。
名前といえば、彼女の名前にもちゃんとトラフグの特徴が反映されていますね。苗字の「ガンバ」は島原でのフグの呼び名ですし、龕という漢字は棺桶という意味を含んでいますので、フグ毒の危険性も表していると思います!
てっちゃん
–さすがyuiくん。こういう話を読者は求めていると思うんだわ
今の時代に合わせた多様性を重視したキャラクターである龕場さん。水産業界あるあるとして、長崎で漁獲されたフグも下関で水揚げされたら「下関産のフグ」と呼ばれることがありますので、フグ=長崎のイメージ創出に期待です!
ブリ大根が好物の生徒会長、佐原 師代
■キャラクター紹介 (引用:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/news/628)
佐原 師代(さはら かずよ)〔ブリ推し〕
長崎名産高校3年生で生徒会長。性格はとても優しく、生徒会長らしくしっかりしているが、ちょっと臆病な面がある。両親が、アジ推しの前波碧参が立ち寄った定食屋を営んでおり、「長崎のお魚PRしちゃい隊」発足のきっかけを作る。両親が営む定食屋の名物料理が「ブリ大根」であるため、ブリが大好きになった。
瓜生
–生徒会長だけあって流石にきちっとしているわ
てっちゃん
–コメントが標準語なところもまさに真面目って感じ
yui
—社会人になっても出世できそうな生徒会長さん。ブリは出世魚(成長段階で名称が変わっていく魚)の1つということもあり、キャラのコンセプトとぴったりです。
瓜生
–唯一気になるのが…髪の一部を金髪に染めているってこと
Takato
–裏では悪いことしてる系のキャラなのか?
yui
—ブリの体色の特徴なんですけどね…髪の色は遺伝ということで片付けておきましょう!
特徴的な髪のアクセントはまさかの遺伝!?ちなみに彼女の好物のぶり大根は富山県の郷土料理なんですけど、これにも何かつながりはあるのでしょうか?
謎多い生徒会長の佐原さんも、目が離せませんね!
豪傑なフィッシャーマン見習い、似鳥 一輝
■キャラクター紹介 (引用:https://shinkansen.pref.nagasaki.jp/news/628)
似鳥 一輝(にとり いつき)〔イサキ推し〕
長崎名産高校1年生。骨のある男で、何事にも物おじしない強い精神で努力家。明るい性格で、アジ推しのPR隊長と直ぐに意気投合。漁師である父親の手伝いをしているため、食後はよく昼寝している。ブリ推しの生徒会長(佐原師代)のお店の常連で、生徒会長とは幼馴染。鍛冶屋でも難儀するという堅くて鋭いイサキの骨に憧れ、魚の中でも特にイサキが好き。
瓜生
—某家具屋さんの名前が入っているのは気のせいか
yui
–(もうツッコまないぞ…)イサキは「鍛冶屋殺し」と言われるほど、硬くて太い骨が特徴です。彼が骨折したことがないと豪語するのはイサキの骨が硬いからでしょうね。某先生(高校時代の大柄な先生)を病院送りにするくらいの骨ですから。
てっちゃん
—イサキを漢字で書くと鶏魚。イサキの背鰭部分がニワトリのトサカに似ているって言うのが定説で、それがギザギザした髪型に反映されているのかも
Takato
–イサキの名前自体も磯にいる魚って意味だし
yui
—昔の人は魚のことを「き」って呼んでいたので、イサキなんでしょうね
てっちゃん
–そういえば、イサキの幼魚がウリボーって呼ばれるらしい
Takato
–チラッ
yui
–チラッ
瓜生
—誰がウリボーや!おいこっち見るなw
終わりに
今回は仲間たちと共に、『長崎のお魚PRしちゃい隊』のネタについて解説してみました。
9月23日に西九州新幹線が開通することは、日本全国に長崎の水産物を広げるチャンスになります。300種を超えると言われる日本一の魚種数を誇る長崎の水産業を、多くの方に届けるきっかけになりそうです。
5人の推し魚のキャラクターが見かけることがあれば、この記事のネタを思い出してくださいね!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。