養蚕業の復興を目指す廃校活用企画。障がい者雇用創出や地域活性化へ@熊本県あさぎり町

 

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熊本県あさぎり町で廃校を活用した養蚕業 復興プロジェクト障がい者雇用創出や地域活性化も目指す(OVO・2025年5月31日)

熊本県あさぎり町では、廃校となった旧須恵中学校を活用し、衰退していた養蚕業の復興を目指すプロジェクトが2025年6月に始動します。この取り組みは、福岡市のKAICO株式会社とあさぎり町の合同会社ライフアップが共同で進めており、6月15日から蚕の飼育が開始される予定です。

KAICO株式会社は、蚕を利用して難発現タンパク質を生産し、医薬品や診断薬、試薬として提供することを目的とした九州大学発のベンチャー企業です。現在は、蚕由来のタンパク質抗原を用いた経口投与可能なワクチンの実用化を目指し、ヒト用および動物用のワクチン開発を進めています。特に、動物用経口ワクチンとして、豚の飼料に混ぜて感染症を予防する「飼料添加物」を製品化し、ベトナムで販売を開始しています。今後は、年間1,500万頭の蚕の調達を目指しており、プロジェクトで飼育された繭やさなぎは全量買い取り、経口ワクチンなどの原料として活用される予定です。

合同会社ライフアップは、熊本県球磨地域で障がい児の通所支援や就労支援を行っている企業です。今回のプロジェクトを通じて、障がい者の雇用創出や地域コミュニティの維持・発展など、地域活性化への貢献を目指しています。

廃校を再活用することで、新たな建屋の建設が不要となり、資源の有効活用が可能です。また、教室が細かく区分けされているため、蚕の飼育期間ごとに部屋を分けやすく、換気や清掃も行いやすい環境です。各教室には空調も完備されており、大規模な改修工事を行わずとも、養蚕に適した環境が整っています。

さらに、近隣の荒廃農地に蚕の餌となる桑の木を植樹することで、放棄地の再活用にもつなげていく計画です。このように、地方創生を絡めた養蚕業復興プロジェクトは、養蚕農家や賛同・協力する自治体・企業との連携により進められていきます。

 

OVO [オーヴォ]

 近年衰退している養蚕業の復興を目指すプロジェクトが、熊本県あさぎり町で廃校となった元須恵中学校を活用して6月に始動する…

 


 

KAICO株式会社

KAICO株式会社は、独自の「カイコ-バキュロウイルス発現法」により生み出されるタンパク質をベースに、カイコで作る医薬品…