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〝ネオ〟角打ち、若者・女性を狙い撃ち 酒蔵がニーズ探る場にも(日本農業新聞・2025年6月16日)
「ネオ角打ち」は、カフェやバーのようなおしゃれな雰囲気の店内で立ち飲みができる新しいスタイルの酒販店で、若者や女性を中心に人気を集めています。購入前に試飲できるため、自分好みの日本酒を確実に選べる点が好評です。
大阪や京都などに店舗を構える「浅野日本酒店」では、約100種類の日本酒を無料または有料で試飲でき、初心者でも店員の丁寧な説明を受けながら楽しめます。店内は明るく開放的で、若者や外国人観光客でにぎわっています。
また、週替わりで特定の酒蔵に焦点を当てたフェアも行われており、蔵元が直接魅力を伝える場にもなっています。こうした取り組みは、消費者のニーズを把握する機会となり、酒造りにも活かされています。
「風の森」で知られる奈良の油長酒造は、若者にストレートに味の魅力を伝えられるネオ角打ちの可能性に注目しており、里山保全活動など酒の背景にあるストーリー性も重視しています。
専門家によると、1990〜2000年代に若返った酒蔵が、濃厚で香り高い酒を提供し始めたことがネオ角打ちの人気につながっているといいます。さらに、原料米の違いによる味の多様性が、若者の関心を引き、日本酒文化や米文化への理解を深めるきっかけにもなっています。
ネオ角打ちは、単なる販売の場ではなく、酒蔵と消費者をつなぎ、日本酒の魅力を再発見する場として、今後ますます重要な役割を果たしていくと期待されています。