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海藻は未来を救えるか?養殖藻場が拓く海のネイチャーポジティブの可能性(IDEAS FOR GOOD・2025年2月3日)
海藻の減少による海洋生態系への影響と、その再生に向けた新たな取り組みについて報告しています。
近年、日本の沿岸部では「磯焼け」と呼ばれる現象が進行し、藻場が著しく減少しています。藻場は魚介類の生息地であり、水質浄化や二酸化炭素の吸収といった重要な役割を果たしています。
この問題に対し、一般社団法人グッドシーは「養殖藻場」という新たなアプローチを導入。ロープや籠を用いて海藻を育てることで、食害を防ぎつつ藻場の再生を図っています。調査では、養殖藻場内で魚類の個体数が最大36倍、ヨコエビ類が最大2億個体増加するなど、生態系の回復が確認されました。
さらに、海藻の消費拡大も重要とされ、シーベジタブルとパナソニックHDは共同で海藻メニューの導入を進めています。海藻は食用以外にもバイオプラスチックや化粧品原料としての可能性があり、持続可能な産業としての成長が期待されています。
このような取り組みを通じて、海洋生態系の保全と地域経済の活性化が目指されています。
日本の沿岸で進む「磯焼け」。藻場の消失が生態系や漁業に深刻な影響を与えています。グッドシーは、養殖藻場による再生に挑戦。…
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