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農地の粗放管理実証実験拠点として「湯河原・スピルバーグ・ヤギポート」が本格オープン（PR TIMES・2025年5月25日）
耕作放棄地の所有者は、土地を再活用するか放置するかの選択を迫られ、精神的な負担を感じているといいます。そうした中で、株式会社むじょうは、活用でも放置でもない「第3の選択肢」として、ヤギを活用した自然な雑草管理サービス「草刈りヤギちゃん」を2025年4月から提供し始めました。
このサービスは「人と土地が無理なく、心地よくつながり続ける」ことを目指した管理モデルで、機械や薬品を使わず、ヤギが草を食べることで雑草を抑えるというものです。急斜面など機械が入りにくい場所でも利用でき、除草剤のように土壌に悪影響を与える心配もありません。また、かわいいヤギを見に人が集まり、地域のコミュニティー形成にもつながるという利点もあります。
むじょうはこのたび、神奈川県湯河原市に自社牧場「湯河原・スピルバーグ・ヤギポート」を開設し、ヤギによる耕作放棄地の「ゆるやかな維持（粗放管理）」の有効性を検証する実証実験を開始しました。牧場名の「スピルバーグ」は、協力者である稲葉建築事務所の稲葉勉氏が「湯河原にスピルバーグ監督を呼ぼう」という活動を行っていることに由来しています。
もともと葬儀関連企業であるむじょうは、「死」や「衰退」といった変化に優しい眼差しを向けることを理念に掲げています。これからは成長だけでなく「どう縮小するか」が問われる時代であるとの考えのもと、現状に合わせて生活を縮小し、その分暮らしを充実させる「縮充」という新たな概念を提案しています。ヤギによる耕作放棄地の管理は、その象徴的な取り組みであり、今後も土地や地域との適度な関係性を保ちながら、その可能性を閉ざさない活動を進めていくとのことです。
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