「HIRO Technologies」プラスチックを分解する菌類を活用した紙おむつを開発@アメリカ

 

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“菌”が食べて分解する、次世代型おむつ(IDEAS FOR GOOD・2025年5月16日)

アメリカ・テキサス州オースティンに拠点を置くスタートアップ企業HIRO Technologiesは、プラスチックを分解する菌類を活用した次世代型の紙おむつを開発しました 。

このおむつは、12時間の使用が可能な高性能設計で、無漂白コットン製のウェットティッシュと、菌を含む「HIRO Pouch」と呼ばれる小袋がセットになったサブスクリプション形式で提供されています。使用後、おむつと小袋を一緒に廃棄することで、小袋内の菌が尿や便の水分に反応し、おむつの素材を内部から分解し始めます。この菌類は、2011年に発見されたプラスチック分解菌を基にしており、特別な処理施設を必要とせず、自然環境下で数週間から一年以内に土に還るよう設計されています。また、菌はおむつとは別の小袋に配置されているため、赤ちゃんの肌に直接触れることはありません。

この技術は高く評価され、HIRO Technologiesは2024年に「ハイジェニックス・イノベーション・アワード」を受賞しました。現在、同社は紙おむつにとどまらず、廃棄物処理施設や埋立地を運営する企業との連携を進め、他のプラスチックごみへの応用も視野に入れています。

このように、HIROのおむつは、使い捨て前提の衛生用品に新たな選択肢を提示し、育児や介護のあり方をより持続可能なものへと導く可能性を秘めています。

 

IDEAS FOR GOOD

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