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「鉄の街」で鋼鉄シェルター誕生 防災と無縁のメーカーが開発のワケ(毎日新聞・2025年5月27日)
福岡県北九州市で、防災用の鋼鉄製シェルターが開発されました。これは、かつて「鉄の街」として栄えた同地に拠点を持つ鉄道機器メーカー、九州鉄道機器製造(九州鉄機)が手がけたものです。トンネルを支えるアーチ状の鋼材「支保工」の技術を応用し、災害時に活用できる強度の高いシェルターを製作しました。
九州鉄機は1921年創業の老舗で、長年にわたり鉄道レール部品の製造を行ってきましたが、近年は需要減や資材高騰に直面していました。そうした中、防災用品を扱う「spoon」の代表・巣元三知代さんが、九州鉄機の工場で見かけた雨よけテントをヒントに防災シェルターの開発を持ちかけたことが転機となりました。
開発されたシェルターは組み立て式と常設型の2種類で、いずれも耐久性に優れています。特に常設型は、普段はガレージや休憩所として使用し、災害時には避難所となる「フェーズフリー」の考え方に基づいています。ペットの避難所や救助隊の指揮本部としての活用も検討されています。
実際に行われた防災訓練では、ペットの避難にも利用され、NPO法人の関係者からは高い評価を受けました。大野浩司社長は「長年の技術が社会貢献につながるのは喜ばしい。今後も改良を重ねていきたい」と述べています。
毎日新聞
かつて「鉄の街」として栄えた福岡県北九州市で、鋼鉄製の防災シェルターが開発された。トンネルを支える鋼材を使用しているた…