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新しい観光産業の方向性を探る―コモニングを軸とした場所産業へ―(Meiji.net・2025年5月29日)
明治大学商学部の藤井秀登教授によるコラム「新しい観光産業の方向性を探る―コモニングを軸とした場所産業へ―」では、観光産業の持続可能性と地域社会との共生について論じられています。
近年、インバウンド観光客の急増により、観光地では地域住民の生活への影響や自然環境の悪化といった問題が顕在化しています。例えば、京都では市バスが観光客で混雑し、地元住民が利用しづらくなる状況や、富士山では登山者の増加に伴うゴミ問題が深刻化しています。
これらの課題に対処するため、藤井教授は「コモニング(commoning)」という概念を提唱しています。コモニングとは、地域の資源や空間を住民と訪問者が共同で管理・活用する取り組みを指し、観光地の持続可能な発展を目指すものです。
従来の観光産業が経済的利益を追求するあまり、地域社会や環境への配慮が不足していた点を反省し、今後は地域の特性や住民の声を尊重した「場所産業」への転換が求められています。観光地の魅力を維持しつつ、地域社会と調和した観光のあり方を模索することが重要であると述べられています。
このように、観光産業の未来を考える上で、地域との共生と持続可能性を重視した新たなアプローチが必要であることが示されています。
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