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空港の未来をつくる 「terminal.0」誕生物語(Forbes JAPAN・2025年5月30日)
日本空港ビルデング株式会社(JAT)は、羽田空港の未来を見据えた新たな取り組みとして、研究開発拠点「terminal.0(ターミナル・ゼロ)」プロジェクトを始動しました。このプロジェクトは、空港を単なる効率的な交通拠点にとどめるのではなく、人々の感情に寄り添う豊かで魅力的な空間へと進化させることを目指す共創型の取り組みです。
「terminal.0」には、スタートアップ企業や異業種のパートナーが参画し、空港利用者やスタッフが抱える課題をともに解決する新たなサービスや仕組みの創出に取り組んでいます。技術革新だけでなく、人々の心に響く体験の提供を重視し、羽田空港を訪れるすべての人にとって心地よい空間を生み出すことを目指しています。
このプロジェクトの背景には、2018年に羽田空港隣接地に誕生した約5.9ヘクタールの大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」の存在があります。この施設は、商業とオフィスが融合し、空港の未来を創造する実験場としての役割を担っており、「terminal.0」の活動を支える重要な拠点となっています。
現在、JATは特に以下の4つの課題に注目しています。
1つ目は、保安検査場におけるストレスの軽減です。混雑による長い行列や無機質で閉塞感のある空間、温度環境のムラ、検査手順の分かりづらさといった点が、利用者の不満につながっています。
2つ目は、空港内の案内表示の分かりにくさです。必要な情報にスムーズにアクセスできるよう、情報の整理と表示の改善が求められています。
3つ目は、飲食・物販エリアの魅力向上です。空港内の店舗が、より高い満足度を提供できるような工夫が必要とされています。
4つ目は、空港で働くスタッフの働きやすさの向上です。快適な職場環境の整備や業務効率化への取り組みが重要な課題とされています。
「terminal.0」は、こうした多面的な課題に対して柔軟にアプローチし、羽田空港をすべての人にとって価値ある体験の場へと進化させていきます。
「未来の空港」はどのような姿をしているだろう。例えば、手続きはすべてAIによる顔認証、保安検査も瞬時に終了、列に並ぶこと…