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浮体式洋上風力施設に集魚効果 長崎大水産学部の研究グループ 環境DNA技術で調査(長崎新聞・2025年8月11日)
長崎県五島市崎山沖で整備が進む国内初の商用浮体式洋上風力発電施設周辺で、マアジが多く集まることが分かりました。
長崎大学水産学部の八木光晴准教授らは、施設が海洋環境に与える影響を明らかにするため、2023年4月から12月にかけて、施設付近と約7キロ離れた地点を含む計8カ所で海水を5回採取しました。環境DNA技術を用いてマアジの行動や分布を調査した結果、施設付近の海水からは離れた地点の2倍以上のマアジDNAが検出され、集魚効果が確認されました。
八木准教授は、海底に係留するチェーンなどが魚の隠れ家として機能し、魚礁の役割を果たしていると分析しています。現在はブリやヒラマサなど他の魚種についても調査中です。
この施設は新たに出現した巨大人工構造物として漁業への影響も注目されており、研究成果は7月16日に国際学術誌オンライン版で発表されました。八木准教授は、発電施設と海洋環境保全の共存を探る一助になると意義を語っています。
長崎新聞社
浮体式洋上風力発電施設にはマアジが集まる-。長崎県五島市沖で整備が進む同施設周辺をフィールドに、長崎大水産学部の八木光晴…