カラフルなコンクリートが創り出す海の生物多様性@オーストラリア

 

SeaGraphが簡潔にお届けする「情報保管庫」です。

他の情報は こちら から!



 


コンクリートをカラフルにすると、海の生物多様性に好影響?オーストラリアの大学が実験(IDEAS FOR GOOD・2025年8月26日)

海辺で見かける灰色のコンクリート護岸は、災害時に都市を守る重要な役割を果たす一方で、自然の岩礁と異なり多様な生物の住処を奪い、生態系の貧困化を招いてきました。その結果、水質浄化や漁業資源維持といった人間にとって大切な生態系サービスも低下してきました。

こうした課題に対し、オーストラリアの研究者は「色」が有効であることを示しました。マッコーリー大学の研究では、シドニー港に赤・緑・黄・灰色のタイルを設置し観察したところ、赤や緑、黄色のタイルにより多くの生物が定着しました。特に赤色はカキや藻類を引きつけ、生物多様性の向上に効果的でした。

この発見は、目的に応じて海壁の色を戦略的にデザインする可能性を示しています。自然をそのまま残すことが最善ですが、都市沿岸では人工構造物が避けられません。

すなわち、防御施設を生命を育む場へと変えていくことが、持続可能な未来への一歩として期待できると考えられます。

 

IDEAS FOR GOOD

コンクリートの海壁は、都市を災害から守る一方、海の生態系を低下させています。そんな課題を「色」で解決する方法を、オースト…

 


 

A year-long experiment in Sydney's iconic harbour found alga…