SeaGraphが簡潔にお届けする「情報保管庫」です。
他の情報は こちら から!
AIで“活け締め”が7秒で完了。サステナブルな魚の消費につながるか? America [New York](料理通信・2025年11月20日)
AI技術の発展には不安を感じることもありますが、その力が社会に良い影響を与えている例もあります。その一つが、2021年に誕生した自動活け締め処理機「ポセイドン」です。日本で江戸時代から行われてきた活け締めは、魚を素早く処理することで暴れさせず、ATPの減少や乳酸の蓄積を防ぎ、鮮度や味の劣化を抑えます。また、血抜きによって微生物の繁殖を抑制できるため、腐敗や臭みが減り、食品ロス削減にもつながる優れた技術です。
しかし、その有効性が海外でも知られているにもかかわらず、漁業現場には従来の方法を変える余裕や意欲がないという課題があります。そこで、カナダ出身のセイフ・カワジャ氏が持続可能な漁業を目指してポセイドンを開発しました。この機器は魚の種類と急所をAIで識別し、約7秒で活け締めと血抜きを行います。船が揺れていても対応でき、遠洋でも衛星通信を通じてソフトウェアが常に更新される仕組みです。
導入当初は漁師から抵抗もありましたが、現在は複数の船が採用し、魚の品質向上によって収益が倍増した事例もあります。さらにカワジャ氏は活け締め魚を扱う卸売会社を設立し、全米や日本の飲食店でも使用が広がっています。今後は小売にも展開し、人道的かつ持続可能な魚の流通を目指しています。
機器に魚を入れると品種と急所の位置を見分け、血抜きを含む活け締め処理を7秒で完了する自動活け締め処理機「ポセイドン」。A…
Shinkei uses robotics to build a world where fishermen thriv…