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「目立つ」 展示ブースにしたくない。「戦略的シンプル」 なデザインで集客を行う考え方とは。(FINDERS・2025年4月21日)
展示会は多くの場合、わずか3日間という限られた期間で開催されます。その短期間で成果を出すため、展示ブースのデザインには高い効果が求められます。デザイナーは単に空間を設計するだけでなく、キャッチコピーの作成、商品陳列、壁面グラフィック、さらには接客方法にまで関与し、出展者を支援しています。
近年、展示会のブースは「シンプルな形態」が増加しています。その背景には、資材価格の高騰や、企業の予算制限といった社会情勢があります。以前は華やかなブースが集客の鍵とされてきましたが、現在では「シンプル」であっても、工夫次第で高い成果を出すことが可能です。
ただし、「ただのシンプル」では集客は見込めません。来場者の心理を的確に捉え、ブースの構造や配置、キャッチコピーなどを計算した「戦略的シンプル」なデザインが求められます。これは、来場者の目に自然と留まり、滞留時間を延ばすような構成とすることで、結果としてブース内に人が集まり、商談の機会を生むというものです。
本稿では、こうした心理を起点とした設計手法を「空間デザイン思考」と呼んでいます。来場者の動きや興味の惹き方を緻密に設計し、必要な情報を適切に提示することで、確実にターゲット層を引き寄せ、成果につなげることができます。
一方、従来の「オブジェ思考」と呼ばれる、見た目の派手さで注目を集める手法は、不特定多数の集客につながるものの、見込み客かどうかは不明瞭です。出展目的に応じて使い分けることが重要ではありますが、より高い精度で成果を求めるのであれば、「戦略的シンプル」なブースデザインが有効であると述べられています。
展示会に限らず、ビジネスにおいて成果を上げるには、ターゲットの心理を深く理解し、それに基づいた設計や対応が必要不可欠です。
わずか3日間で集客の結果を出さなければならない“デザイン業務”今回から5回にわたって、私がこれまで展示会ブースデザインと…