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環境再生が経済的価値を生み出す地域経営の可能性「ネイチャーポジティブ」@三重県尾鷲市

 

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森、里、海をつなぎ、新しい共同体をつくる。林篤志が仕掛ける「地域経営」とは(Forbes JAPAN・2025年4月23日)

三重県尾鷲市では、環境再生を通じてネイチャーポジティブを実現し、それが経済的価値を生み出し地域の持続性に貢献する新しい地域経営の形が進められています。この取り組みは「Forbes Japan Xtrepreneur Award」にもノミネートされました。

2024年11月には「尾鷲ネイチャーポジティブアクション会議」が開催され、市有林「みんなの森」での水脈再生作業や、日本古来の土木技術を活かした環境修復の実例が紹介されました。この活動を通じ、環境への感覚が育まれ、自分ごととして自然と向き合う意識が高まっています。

尾鷲市は、92%が山林に覆われる自然豊かな地域で、「尾鷲ヒノキ」など高品質な林業資源や、美しい海洋生態系を有しています。こうした資源を活かしつつ、持続可能な地域経営を進めるために、林業や水産業と自然環境の再生を両立させる取り組みが行われています。

会議2日目には、ゼロカーボンシティに向けた取り組みや、森林保全によるJクレジットの創出、ブロックチェーン技術を活用した「SINRA」プロジェクトなどが紹介されました。こうした仕組みにより、大企業だけでなく個人や小規模組織も参加可能となり、地域経済に新たな循環をもたらしています。

さらに、尾鷲市では「自然環境整備」「環境負荷低減」「教育」を三本柱とする22世紀型の地域づくりを目指し、新たな自治の形「ローカルコープ」を導入しています。これは、地域に必要なサービスを住民・企業・自治体が協力して実現する共助型の自治モデルです。

林氏は、こうした仕組みの構築を通じて、気候変動や人口減少という大きな課題に地域から立ち向かう道を示そうとしています。自然とともに生きる暮らしの価値を経済に結び付けることで、未来に生きる子どもたちのための持続可能な社会を築いていく必要があると訴えています。

 

環境再生によってネイチャーポジティブを促進させ、それ自体が経済的な価値を生み出し、地域の持続性に寄与していく。世界に誇れ…