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社会を変えるヒントは「身近なモノの再定義」にあり(altherna・2025年5月8日)
2025年3月にタイ・パタヤで開催されたアジア最大の広告祭「ADFEST 2025」では、そのような再定義をテーマにした2つの受賞事例が取り上げられました。
1つ目は、インドの都市部での「遊び場不足」に対処するため、飲料ブランドのゲータレードが開発した「TURF FINDER」というサービスです。このサービスは、過去20年分の交通データとリアルタイムの混雑状況を分析し、道路の空いている時間帯を特定します。その時間帯にモジュール式の可動型人工芝を設置し、仮設のスポーツ空間を提供することで、都市の「隙間」を有効活用しています。この取り組みは、デジタルクラフト部門でブロンズを受賞しました。
2つ目は、フィリピン脊柱側弯症協会が行った「#STRIPESFITCHECK」というキャンペーンです。脊柱側弯症は初期症状が自覚しづらく、特に医療アクセスが限られる地域では発見が遅れることが問題となっています。このキャンペーンでは、ストライプシャツを着てスマートフォンで自分の体を撮影し、ストライプの歪みをチェックするセルフスクリーニングを促進しました。この取り組みはSNSを通じて広がり、政府も「ナショナル・ストライプス・デー」を制定するまでに至りました。この活動は、デジタル&ソーシャル部門でシルバーを受賞しています。
これらの事例は、身近なモノや場所を再定義することで、社会課題に対する新たな解決策を生み出す可能性を示しています。大きな変革は、日常の中にある小さな視点の転換から始まることを教えてくれます。