洋上風力タービンの海面下で海藻を養殖に成功。新たな気候変動モデルの構築へ@オランダ

 

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世界初、洋上風力タービンの「海面下」で商用の海藻収穫。一石二鳥の気候変動対策へ(IDEAS FOR GOOD・2025年10月17日)

オランダの非営利団体「North Sea Farmers」は、2025年7月に世界初となる洋上風力発電所内での商用海藻収穫に成功しました。この取り組みは、風力タービンの間に海藻養殖場を設けることで、航路を妨げずに生産を行う新たな方法を示しています。

プロジェクトは2022年に構想が始まり、2024年10月に最初の海藻が植え付けられました。海藻は数ヶ月にわたり、肥料や農薬を使用せずに自然に成長しました。現在は実験的な段階ですが、2035年までに養殖面積を1,000ヘクタールに拡大し、年間1万トンの収穫を目指しています。

このプロジェクトは、Amazonの「Right Now Climate Fund」から200万ユーロ(約3億4,600万円)の資金提供を受けて実現しました。海藻は陸上植物よりも速く成長し、海水から二酸化炭素を吸収するため、気候変動対策としての可能性も期待されています。

風力発電と海藻養殖を同じ場所で行うことで、資源の効率的な利用と環境への負荷軽減が図られています。この取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた新たなモデルとなるでしょう。

 

IDEAS FOR GOOD

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